私の体験: 失われたホルモンのバランスと健康

振り返ってみると、私がこれまでに体験した体調の崩れや病気の多くはドクター・リーの本に説明されている黄体ホルモン欠乏および卵胞ホルモン過多の症状のパターンに良く当てはまります。下の表は、ホルモンのバランスの崩れに関係していたと思われる症状の一覧です。関連があると思われる症状は近くに並べてあります。灰色の部分が黄体ホルモン補充以前に悪化していた症状を示します。白い部分は4ヶ月の黄体ホルモン補充で明らかに改善した症状を示します。各症状についての詳細はリンクをクリックして参照してください。症状の出方や感じ方には大きな個人差があると思いますが、参考になれば幸いです。また、黄体ホルモン補充の体験談をインターネットで公開したい方は、体験談を電子メールでeueda@hiwaay.netまでお送りください。

症状

20代

30代

40代始め

子宮と卵巣の摘出、卵胞ホルモン補充開始以後

黄体ホルモン補充4ヶ月

皮膚や筋肉の締まり
良好
良好
?
筋肉が弱くなり皮膚に厚味がなくなった
大幅に改善
肌の乾燥
なし
なし
寒くなると特に乾燥
指先の荒れ、ぱさぱさの髪の毛
大幅に改善
もろい爪
なし
なし
なし
爪が欠けるようになった
欠けなくなった
過食、疲労などによる下痢
なし
たまにあった
頻度増加
頻繁になった
ほとんどなくなった
高血圧
なし
なし
なし
少し高くなる
少し改善
抵抗力の低下
?
めったに風邪も引かない
めったに風邪も引かない
旅行から帰るたびに病気になる
病気にならなくなった
ストレスに対する過剰反応
なし
なし
?
映画で緊張が高まるシーンを避けるようになった。緊張が高まると震える。
より高い緊張に耐えられるようになった様にも思うがはっきりしない。震えも出る。
睡眠の質の低下
若干
悪化
悪化
窒息感で目が覚めるようになった
窒息感はなくなったが、睡眠の質自体は変わらない。
性欲
正常
正常
正常
低下し始める
変化なし
顔のヒゲ
なし
なし
あり
あり
減少
低血糖症
なし
なし
あり
なし
なし
冷え性
?
あり
あり
改善
?
肥満
なし
胴回りサイズ 8 から 10へ
胴回りサイズ 10 から 12へ
変化なし
変化なし
活力低下
?
低下
低下
改善?
?
乳房の張りや下腹部の痛み
時々
時々
時々
卵胞ホルモン・レベルの上昇時に乳房の張り
卵胞ホルモン・レベルの上昇時に乳房の張り
かゆみとミミズ腫れ
なし
なし
あり
卵胞ホルモン補充のピルとパッチ間で切り替えたとき。休んだ後で再開したとき
卵胞ホルモン補充のピルとパッチ間で切り替えたとき。休んだ後で再開したとき
筋腫
なし
なし
1年間で小から大に肥大
重い月経
時折
時折
時折


皮膚や筋肉の締まり: 家人に良く姿勢が前かがみになっていると指摘されるようになり、背筋を真っ直ぐにするのに意識的な努力が要るようになっていました。、意識しなくても背中が真っ直ぐになっているのに気がついたのは、黄体ホルモン・クリームを使い出してから2、3週間たった頃でした。同時に体中の皮膚、筋肉、関節などが引き締まって、弾力性が増し、飛んだり跳ねたりしても骨や関節にあまり響かなくなりました。

肌の乾燥: 腕やスネの皮膚が寒くなると乾いてガサガサになるのは昔からありましたが、ここ数年一層ひどくなっていました。それと同時に胸が萎んできたので、卵胞ホルモンのパッチに皮膚が慣れて吸収率が落ち、卵胞ホルモンが不足しているためではないかと考え、ピルに切り替えてみました。それで胸の方は元に戻ったように見えましたが、肌の乾燥は悪化する一方でした。そのうち、わずかな水仕事で指先がすぐにガサガサになり、髪の毛はパサパサになって、何日経っても油気が感じられないという状態にまでなりました。黄体ホルモン補充を始めて2週間ほどで、指先がすぐに荒れなくなったこと、髪の毛が以前と同じように洗って2日ほどで油っぽくなることなどの変化に気がつきました。頭の地膚に黄体ホルモン・クリームを塗ったことはないので、髪の毛の油気は、黄体ホルモン・クリームの成分が吸収されて体内から作用していることを示しています。

もろい爪: 良く爪が欠けたり割れたりするようになり、頻繁に爪を切ったりヤスリをかけたりするようになっていました。黄体ホルモン補充を始めてからは、それがすっかりなくなりました。爪も骨組織の一部ですから、骨組織が健全になってきているということなのでしょう。

過食や疲労などによる下痢: 30代ですでに有ったように思いますが、40代になってから頻度が増え、ここ数年一層頻繁になっていました。これは多分、過敏性腸症候群と呼ばれるものだと思いますが、黄体ホルモン・クリームを使い出してからは、めったに下痢をしなくなりました。体全体の組織が細胞レベルで健全になり、胃腸も強くなったという可能性もありますが、黄体ホルモン・クリームの使用を休んでいる間に再発することがあるので、黄体ホルモンの欠乏ともっと直接関係があるのかもしれません。

高血圧: コーヒーを飲むと頭の中の血管が内側からタワシで擦られているような感じがするようになっていました。黄体ホルモン・クリームを使うようになって4ヶ月、まだ血圧は完全に正常に戻ったとはいえない感じがしますが、コーヒーを飲んでもそれほど不快な感じがしなくなりました。

抵抗力の低下:黄体ホルモン補充以前は旅行から戻るたびに喉が痛くなったり、下痢や発熱、さらには、歯槽膿漏などの病気になっていましたが、黄体ホルモン補充をするようになってからは、何度か出張が重なりましたが、まだ一度も病気になっていません。

ストレスに対する過剰反応:緊張が高まると、それが映画の中の場面でも体が震えるという体験をするようになりました。いつ頃から始まったのかはっきりは覚えていませんが、家で映画を見るとき緊張の高まるシーンを避けるようになったのは、ここ4、5年のことのように思います。さらに、ストレスの種類とレベルによっては動悸と冷や汗を伴なうパニック・アタック様の反応とその後の深い疲労感を体験するようになったのも、ここ数年のことです。これらのストレス反応は黄体ホルモン・クリームを使うようになって4ヶ月経ってもなくなっていませんが、疲労感が軽減し、より高いストレスに耐えられるようになったように思います。

性欲 : ドクター・リーは、黄体ホルモン・クリームを使用している女性からよく聞くことの1つに性欲の回復があると報告しています。私の場合は、4ヶ月経っても変わっていません。

睡眠の質: 朝早く(4、5時間で)目が覚め、疲れた感じがするのにそれ以上眠ることができないのが当たり前になっています。これは、既に20代から有ったことですが、年とともに次第に悪化して、卵胞ホルモン補充を始めてから3年ほどたった頃には、窒息感で目が覚めるようになりました。この窒息感は起きて排便するまで続くという奇妙なものでした。黄体ホルモン補充を始めてからまもなく、窒息感で目が覚めるということがなくなりました。

ヒゲ : あごの周りに数か所硬い「ヒゲ」が生えるところがあります。気が付くとすぐに抜くのですが、またすぐに生えてきます。これは40前後に始まったように覚えています。ドクター・リーの説明では、卵胞ホルモン過多は男性ホルモンを体から排除する機能を低下させるため、男性ホルモンの効果が増加するためということです。一方、黄体ホルモンは男性ホルモンの体からの排除を促進し「ヒゲ」も生えなくなると説明されています。黄体ホルモン・クリーム4ヶ月で「ヒゲ」が少し減ったように思いますが、黄体ホルモン使用を休む週にヒゲの成長が活発になります。

低血糖症: 40代の前半に、お腹が空きすぎると神経がピリピリして体が汗ばみ、震え出すという体験をしましたが、卵胞ホルモン補充を使うようになってからも同じような体験をしたことがあるかどうかは思い出すことができません。

冷え性: 寒いのは昔から苦手で、部屋の温度が23℃以下になると、頭が寒い感じがして、体が硬直し、鼻の頭や脇の下が汗ばんできます。この状態を我慢していると風邪を引きます。布団の中では特に足が冷えるので、冬は靴下を履いて寝るようにしていました。更年期になってからは、足の冷えが以前ほど苦にならなくなりました。さらに、黄体ホルモン・クリームを使うようになってから、冷房の効きすぎた寒い部屋で2週間以上仕事をするはめになるというエピソードがありましたが、風邪を引かずにすませることができました。

肥満: 30代には胴回りがサイズ8から10になり、40代前半には10から12になりました。それ以後、上がり下がりはありましたがあまり変わっていません。もっとも、黄体ホルモン・クリームを使い出す直前にひどい下痢をして一時体重が落ちたのですが、黄体ホルモン・クリームを使い出してからは下痢をしなくなったせいか、少し太ったようです。私のすぐ後に黄体ホルモン・クリームを使い始めた知人は、1ヶ月で8kg痩せたといっていますが、エクササイズもしているということなので、相乗効果があったのでしょう。

活力の低下:日ごろしなれていること以外のことをしようと思うと、大変な努力を必要としました。更年期になってからは、少し活力が付いたように思ったので、月経がなくなって貧血にならなくなったせいなのだろうと思っていました。卵胞ホルモンが甲状腺ホルモンの働きを妨害していたことも一因だとすれば、黄体ホルモン補充によってさらに活力が出るものと期待していますが、今のところはっきりしません。

乳房の張りや下腹部の痛み: 28日サイクルの後半、つまり排卵日の頃から始まり月経の始まる頃に消えるというパターンで、この症状には必ず便秘とニキビが伴いました。20代後半には3、4ヶ月に1度、出産後には頻度が減少しましたが、子宮筋腫が大きくなる頃には頻度が増し、排卵日の頃に血の色がわずかに混じった液体が降りるようになっていました。排卵日の頃に始まるので、排卵に伴なって発生すると思っていましたが、ドクター・リーの説明では、これらの月経前症候群は、排卵が起きるべき時に起きないと黄体ホルモンが分泌されず、排卵日の前にピークに達する卵胞ホルモンの毒性が中和されないため発生するということです。乳房の張りは手術後も卵胞ホルモン補充のレベルが高くなった時にも体験しました。

かゆみとミミズ腫れ: これは40代になってから始まったように覚えています。首筋や腕、胴の回りが突然かゆくなって、掻くと赤いミミズ腫れになるという症状の原因は全く見当が付きませんでした。子宮筋腫の手術後しばらくして、かゆくなることがなくなったので、筋腫に関係があったのかと思っていました。ところが、卵胞ホルモン補充の方法を錠剤からパッチへ、パッチから錠剤へと切り替えるたびに、あるいは、しばらく休んでから再び補充を開始すると、かゆみとミミズ腫れが戻ってきて、その原因が見えてきました。これは黄体ホルモン・クリームを使い始めてからも発生したので、黄体ホルモンの欠乏とは直接関係ないようです。卵胞ホルモンのレベルが一定に保たれていれば何も起きませんが、突然上昇すると一種のアレルギー反応が起きてかゆくなるということのようです。40を過ぎて卵巣の機能が不安定になり、大量の卵胞ホルモンが不規則に分泌されるようになったのが原因だったのでしょう。子宮筋腫が同じ時期に進行したのも単なる偶然ではなかったと思います。

子宮筋腫: 一年で小から大に肥大しました。卵胞ホルモンが筋腫の肥大に一役買っているということで、卵胞ホルモンの働きを妨げる薬(1ヶ月に1本$400の注射を1回)を使いましたが全く効き目がなく、結局、子宮と卵巣を摘出する手術を受けました。その後すぐ更年期の症状を避けるためと、骨の空洞化を避けるためにという医者の勧めに従って、卵胞ホルモン補充を始めました。以前に黄体ホルモンも必要だと教えてくれた人がいたので、医者に聞いてみたところ、それは子宮癌の予防のために使うもので、子宮のない人は卵胞ホルモンに加えて黄体ホルモンを使うと乳癌などの危険性が高まるだけで意味がないという答えでした。明らかに彼は薬品として売られている黄体ホルモンが本物の黄体ホルモンとは分子構造が異なる疑似黄体ホルモンであることも、副作用のない天然黄体ホルモンが簡単に手に入ることも知らなかったわけです。

重い月経: 私の月経はどちらかというと重い方でしたが、さらに出血の多くなる月もありました。出血の量と他の症状との関係については何も気が付きませんでしたが、時間的な隔たりがあったりして気が付かなかっただけかもしれません。


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