消化には消化酵素が中心的な役割を果たすので、消化機能の回復には消化酵素を補給することができます。老化やストレスによって胃液や消化酵素の分泌が減少します。また、特定の消化酵素の欠乏が牛乳その他の食物に対する消化不良やアレルギーの原因になっている場合があります。この種の隠れた食物アレルギーが喘息や子供に見られる落ち着きや集中力の欠如を伴う問題行動の原因になっていることも珍しくありません。豆、乳製品、ねぎ類、その他、苦手な食べ物のある人、胃がもたれる人、食べたものがいつまでも消化されずに胃に溜まっている感じがする人には消化酵素 が役立ちます。

腸内細菌には食物の消化を助け、老廃物を処理して体を病気から守る重要な役割を担っているものがあります。重要なビタミンや栄養素を生成する腸内細菌もあります。水の浄化に使うカルキや抗生物質など一般に使用されている薬の中には腸内細菌を殺してしまうものがあり、その補給が不可欠になる場合があります。これらの腸内細菌が減少すると、ガンジダ・イースト菌などの有害な細菌が繁殖し、慢性的な疲労感や下痢便秘を始め、さまざまな病気の元となります。抗生物質を使用するときには、ヨーグルトやプロバイオニックなどの各種乳酸菌で腸内細菌を補給する必要があります。

繊維で便を柔らかく保ち便通を促進する： 繊維には通常の非水溶性繊維と水溶性繊維（ペクチンや寒天など水に溶けるとどろどろした液体になるもの）とがあり、快便を維持するには両方が必要です。水溶性繊維は糖や脂肪と結合して腸壁からの吸収を妨げるバッファの役割もするため、コレステロールや血糖値、さらにはホルモンの調整にも重要な役割を果たします。

便が大腸に停滞して溜まると、醗酵によって生成された毒素や肝臓が排泄した毒素が体に吸収される一方、経路をふさがれて吸収されなくなる養分も出てきます。食べたものは２４時間で排泄されるのが理想です。１日に２ないし３回の便通がなければ、便通促進剤の使用も必要です。