1997年3月9日 日曜日 − 春です

春たけなわ。水仙も、ピンク・マグノリアもクロッカスももう盛りを過ぎようとしている。日差しが強い日中は窓を開け放しても暑い。今日はとうとう冷房のスイッチを入れた。

Momが椎間板ヘルニアの手術をしてから1週間が経った。まだヘルニアの痛みが足に少し残っているということだけど、確実に良くなっている様子。脊椎の手術と言うことで心配したけど、突き出している部分を削り取るという手術には1時間もかからなかったらしい。

肺に残った麻酔の後遺症で手術の次の日微熱が出たので、大事を取って、病院には2泊したけど、医者は1泊で帰宅の許可を出した。しかるべき理由なくして病院に滞在した場合、保険が出ないからという理由で、いつでも点滴ができるように、手に刺した針は帰る日まで取ってくれなかったという。

近頃は保険会社によっては病院に泊まる日数は最低限しか許さない所もあると聞いている。出産後24時間だか48時間だかで強制退院させるのは違法であるという法律が制定されたのもそれほど昔のことではない。強制退院させられたせいで、病気になったケースがかなりあったからということだった。クリントン大統領の健康保険改革を潰した保険業界は、これで好きなようにできると思ったのかもしれないけど、そうは問屋が卸さない。最近は医者のグループが保険会社に対抗する動きを見せはじめている。

病室は、家にいるときと同じ気分でリラックスできるようにと、タンスやテーブル、椅子、ソファーなどに普通の家具が使われていた。最近のトレンドらしい。点滴の装置と機具の接続パネルがなければホテルの部屋のように見える。家族が泊まれるようにソファーにはソファーベッドが使われていた。

病室の中にはSitting Roomが別の部屋になっていて、いわゆるスイート・ルームになっているものもあった。その中の1つには、表示されている患者の名前と医者の名前が同姓になっているものがあったので、看護婦に聞いたら、医者は心臓外科医で患者はその母親ということだった。医者は身内のものを患者として見ないものと思っていたけど、腕のいい医者なら、身内こそ他の医者には任せておけないと思うものなのかもしれない。

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