1997年4月27日 日曜日 − 娘のプロム

  • レ・ミゼラブルがハンツビルに来たので見に行った。今回が二回目のハンツビル公演。私はパブリック・テレビで放映されたロンドンでのコンサートは見たけど舞台は初めて。ミス・サイゴン以上に泣かせる。テレビやCDで歌だけを聞いているぶんには涙が出てくる所まではいかないから、視覚効果と音楽を統合した舞台がそれだけ強い印象を与えるということなのであろう。キャストの力量はロンドンのに比べてもさほど見劣りしないすばらしい舞台だった。こう書くと何やらしょっちゅうミュージカルを見に行っているように聞こえるけど、冬から春にかけてがシーズンなのだから仕方がない。

  • 娘が高飛びで5フィート4インチを飛んで、地区大会で優勝。自分の背丈よりも高い記録。本人はそこに目標を定めて、練習を重ね、2週間ほど前から、5フィート4インチがクリヤーできそうだといっていたけど、私は本当のところ信じていなかった。我が娘ながらあっぱれ。女子の棒高跳びが正式の種目に入ることになっているというので、それにも挑戦している。今の所、7フィートが最高記録。これは男子用の棒を使っての記録だから、女子用の棒を使うようになればもっと良い記録が出るはずとか。

    先日7フィート半に挑戦したときは、どこをどう間違えたのか、棒を顔の正面に引き寄せて、唇が腫れ上がるほど棒にぶつけてしまうという怪我をした。その日はちょうどプロムのある日で、せっかくのおめかしも腫れ上がった唇でだいなしになるかと心配したけど、本人はそれほど気にもせず楽しんできたようだ。

  • プロム(prom)というのは高校生(3年生、あるいは2、3年生)が正装(タキシードとイブニングドレス)で参加する学年末のダンス・パーティーである。(ちなみにこの当たりの高校は中3から高3までの4年間で、大学と同じようにフレッシュマン、ソフォモア、ジュニア、シニアと呼ぶ。娘の学校ではシニア/ジュニア・プロムというのを開く。)会場は市民会館の大広間。費用はどこから出るのか聞かなかったけど、学生の課外活動用の費用でまかなっているのであろう。学生が実行委員会を組織して企画する。

    場所によって、時代によって詳細に多少の違いはあるのかもしれないけど、標準のプロムのプロトコルは、デートの形式を取る。意中の人にこの日いっしょに行ってもらえるかどうかで大騒ぎをする子達も少なくない。もっとも、誰と行くかよりは、一緒に行ってくれる人がいるかどうかの方が重要で、大半は適当に相手を見つけてくる。

    男の子が車で女の子を迎えに行き、おめかしに時間のかかる女の子を、決まりの悪い思いをしながらその子の親と世間話などをして待つ。女の子が出てきたら、持参のコサージュを贈り、それを手首あるいは胸に付けるのを手伝う。この時女の子も男の子のジャケットの衿に付ける花を贈る。用意万端整ったら、心配顔の親に見送られて、まずレストランへ行ってディナーを食べた後プロムへ行く。プロムでは写真屋に来てもらって、1人1人記念写真を撮ってもらったりする。音楽はバンドのときもあるしDJの時もある。それが夜中の1時半頃まで続く。

    親としては、プロムの後真っ直ぐ帰ってくればいいと思うけど、そうはいかないらしい。2次会に流れて、夜食を食べたり映画を見たりした後、女の子を家まで送って行く。

    パーティーやデートというと飲酒運転、セックス、麻薬、レイプと心配は尽きないけど、高2にもなったら、最後は本人の分別・判断に任せるしかない。

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