子供のダンスとチヤリーダの演技のあたりまでは、こんなのに$3000払った人は可哀想にと思ったけど、グラデス・ナイトが歌って、スピリットだか妖精だかが出てくるあたりから、少しましになった。後は各国選手団の入場が延々と続く。やっぱり$3000も出して見る気はしない。はっきり言うと、ただでも、暑いアトランタまで行ってこれで4時間潰す気はしない。
日本の選手団が入場してきたときに解説者が言うには、日本は全体の成績が17番目で終わったけど、それは中国のように大掛かりにスポーツを組織して選手を育てるためのお金がないため、とバルセロナの時に日本選手団の役員が言っていたとか。本気でそう言ったのかどうか、知るよしもないけど、いかにもお金が全てになってしまった近ごろの日本人らしい発想というべきか。
私の印象では、スポーツはその国が豊かになってから強くなるのではなく、豊かになる途上で強くなるように思われる。これは一国の経済と文化やスポーツの盛衰の関係を調べれば案外簡単に結論が出ることかもしれない。スポーツの訓練はかなりきついから、豊かになって、余暇にできることもたくさんあって、楽な暮らしができる社会では、いくらお金を出してもスポーツで遊び以上のことをしようと思う若い人は少なくなるというシナリオは納得がいく。
豊かな社会でのスポーツは、カリフォルニアのビーチ・バレーボールやジョギングのようにライフスタイルの一部として底辺を広げていくもの、ゴルフやテニスのようにステータス・シンボルやファッションとして底辺を広げていくものなどがあるからスポーツを十羽1からげに語ることはできないと思うけど。。。
開会式で、各国の選手団がそろい、五輪の旗が上がったところで使ったコーラスの中に黒人人権運動のリーダー、マーチン・ルーサー・キング(アトランタ出身、1968年に暗殺された)の"All men are created equal...I have a dream..."の録音を織り込んでいる。なるほど人種の違いを越えて云々はオリンピックにふさわしい。
聖火台に火を入れたのはボクシングの往年のチャンピョン、モハメッド・アリ。永年の頭を強打された結果の脳損傷で廃人同然になっていたと思っていたけど、まだ結構頑張っているみたいだ。手が震えるのはパーキンソンだとの解説。
これから2週間、テレビを見る時間が増えることになりそうだ。
ホームページへ|日誌インデックスへ|お便りは eueda@hiwaay.net( 上田悦子)