ネットサーフ日誌:平成8年8月


1996年8月10日 土曜日
  • 以前に2日間のクルーズに行ってきた話しをした。これは1年ほど前に、Promotional Travel というところから、500ドル(実際はポート料金が一人100ドルだったから700ドル)でクルーズを含めたフロリダの1週間という案内に乗せられて買ったもの。オーランド3泊、デートナ・ビーチ2泊、おまけにニューオリンズ2泊、まとめと使ってもいいし、ばらばらに使ってもいい、1年半有効と言うものだった。以前にオーランドを中心に1週間を過ごした経験から、まとめて1週間は持て余すので、ばらばらに使うことにした。それで、これはデートナで書いている。

    元々は7月に予約してあったのが、その期間なにか大きな催しものがあったらしく、他の日に変更してくれたら3泊にしてくれるというので8月にして、今回は飛行機で来てレンタカーを借りた。

    実際の価値を計算すると、食事付きのクルーズは1日一人当り100ドルとすると、2人×2日×100ドル=400ドル、ホテル代が1泊80ドルだそうだから、3泊で240ドル。これでほぼ元が取れたことになる。もっとも船も、ホテルも古くて、バケーション慣れした客や金離れの良い客は当の昔に豪華客船や、コンドやクラブに取られてしまったような代物だから、本当の価値から言うと、やはりおまけのニューオリンズの分しか得をしていないのかもしれない。プロモーショナルというのはそういう時代遅れになった施設を活性化しよう試みということなのだろう。

    1つ見逃していたというか、はっきり書かれていなかったことに、デートナではそのバケーション・コンドのセールス・プレゼンテーションに付き合わされるということ。このたぐいのセールスには来てくれれば宿泊費を出しますというのが多いから、その分を差し引けばちっとも得をしていないのかもしれない。結局はWhat you get is what you pay.ということ。ま、損得の計算はこのくらいにしておこう。

    今までも何度もバケーション・コンドの案内をもらったことがあるけど、実際にセールスを体験したのはこれが始めて。そのセールス・プレゼンテーションはなかなか面白い体験だった。

    セールスはまずインタビューから始まる。どういうバケーションの過し方をして1年に何日バケーションに出かけるかと言う話しで始まって、1泊80ドルの計算で、1年に平均1週間バケーションに出かけるとすれば、20年で約64000ドル(8%のインフレ)という計算。バケーション・コンドを1週間分買うと、その何分の1かのコストで世界中の似たようなコンドを100ドルの交換費用で1週間使える、といって交換プログラムに加盟しているコンドの写真が詰まった分厚いカタログを見せてくれる。日本にも数10箇所ある。さらに、この交換プログラムでは、一等地にあるコンドを持っている人に他の一等地にあるコンドとの交換を優先する。との解説。そして、うちのNew Smyrna ビーチにあるコンドはオーション・フロントで一等地にある。ということで実物を見に連れていかれた。

    夏休み最後の週末でビーチには沢山車が並び、人出が多い。デートナのビーチより人出が多い。ビーチ自体はどちらも同じようにみえる。違いはデートナはビーチ沿いにホテルや高層のコンドが多くいかにも観光地という感じがするけど、こっちは大きなホテルは少なく、小規模のコンドが新旧混在している。地元の人にはいかにも観光地という感じのデートナより気安いのかもしれない。

    問題の物件は外から見るだけで、中はモデル・ルームを見せてくれた。コンドには幾つか泊まったことがあるけど、2寝室のコンドとしては一回り小さい。すぐにオフイスに戻っていよいよセールスの大詰め。コンド1室の2%(1週間分)が12900ドル、年間の維持費350ドル、交換プログラムの会費年66ドル、登記の手続料600ドル。夫は、100%買うとしたら60万ドルを越えるというのはいくらなんでも高すぎる、それに1週間に350ドルの維持費というのは聞いたことがない、と言ったらマネージャの登場。8900ドルで今日買えばおまけに12週間、ショッピング・クラブの会員券、etc.を付けるとプレッシャーを掛けてくる。

    "No thank you"と言って開放されたかと思ったら、次のセールスマンに紹介された。何かと思ったら、こっちはコンド交換クラブに入っているコンドを格安(1泊50ドル)で利用できる会員券を950ドルで買えと言う。おまけとして、今日見せたコンドを向こう1年半の間に2週間、2回に分けて利用できるという話し。要は2週間分を950ドル前払いで予約しろと言う話しだ。ただし、それにはまたしてもセールス・プレセンテーションが含まれていて、7900ドルで値段を凍結する費用も含まれているのだそうだ。

    日本にあるコンドを1泊50ドルで利用できるとすれば、悪くないし、それがうそでも、2週間で950ドルなら1泊68ドル。前払いで予約でもしておかないとなかなか重い腰が上がらないから、買うことにしてしまった。何も買わないと言う約束で出かけたにもかかわらず、結局買ってしまった。


  • ホームページへ|日誌インデックスへ|お便りは eueda@hiwaay.net上田悦子